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天狗の軍手

アニメとか漫画とかラノベとか色々と感想書いていきますん

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『悲球伝』感想 





 敗北は決まったかもしれない。
 それでも、戦う。
 ――だって、少女たちは生きている。

 突如途絶えた、人工衛星『悲衛』の消息。
 乗船していた空々空と空挺部隊七名の行方を追うべく、地上残留組の元魔法少女・杵槻鋼矢と手袋鵬喜、人造人間『悲恋』は捜索を開始する。
 救助船『リーダーシップ』と、アフリカ大陸の新興国『人間王国』に赴く。

 悲鳴に始まり、悲しき記録を綴った英雄譚第九弾。
 仲間を助けるための、地球を破壊するための宇宙規模のプロジェクトが幕を開ける。

 ――空々空を、救出せよ。
 ――生きていればの話だが。



     

 終わりの始まりは、終わり。

     


『地球撲滅軍』・人工衛星『悲衛』搭乗員
 空々空(そらから・くう)
 氷上竝生(ひがみ・なみうみ)
 地濃鑿(ちのう・のみ)
 虎杖浜なのか(こじょうはま・なのか)
 好藤覧(すいとう・らん)
 灯籠木四子(とうろぎ・よんこ)
 酒々井かんづめ(しすい・かんづめ)
 トゥシューズ・ミュール
 左右左危(ひだり・うさぎ)
 酸ヶ湯原作(すかゆ・げんさく)

 ドレース(太陽)
 メタール(水星)
 ツートン(金星)
 スピーン(木星)
 リングイーネ(土星)
 ブループ(天王星)
 ウォー(海王星)
 ノーヘル(冥王星)
 ブルーム(月)

『地球撲滅軍』・救助船『リーダーシップ』
 杵槻鋼矢(きねつき・こうや)
 悲恋(ひれん)
 ドルチェ・ウノールェ
 カルツォネ・ウノールェ
 カルテ・ヌル

『地球撲滅軍』・新興国『人間王国』
 手袋鵬喜(てぶくろ・ほうき)
 乗鞍ぺがさ(のりくら・ぺがさ)
 馬車馬ゆに子(ばしゃうま・ゆにこ)

『地球撲滅軍』
 剣藤犬个(けんどう・けんか)
 花屋瀟(はなや・しょう)
 牡蠣垣閂(かきがき・かんぬき)



 救助船『リーダーシップ』・杵槻鋼矢と花屋瀟。

 ①杵槻鋼矢が救助船『リーダーシップ』にやってくる。『悲恋』に空々空の状態を告げる。
空々空を救出するべく、宇宙船を作ることになる。

 ②そのための人材を、この船から見繕う。候補として挙がったのは、都市伝説みたいな扱いになりつつある奇人変人の天才。エンジニアとプログラマー。イタリア人とドイツ人だ。この捜索を開始する。

 ③船内でドルチェ・ウノールェというイタリア人の女の子・『料理の天才』と交流を持つ杵槻鋼矢。どうやらドルチェは『大いなる悲鳴』で生き別れた兄を探してやってきたとのことだった。
 カルツォネ・ウノールェという生き別れの兄は、宇宙芸術家と呼ばれている。

 ④一方で、ドイツ人の天才について調べている花屋瀟の人格をインストールされた『悲恋』。
 彼女が部屋に戻ると『深入りするな』と書かれた紙が残されていた。自由に部屋に這入れることから、その天才は従業員にいるのではないかと調べ始まるが、それはダミーだった。
 救助船『リーダーシップ』の船員はすべて、派遣社員だった。

 ⑤調査に限界を感じた杵槻鋼矢は、イタリア人からではなくドイツ人から探すことにする。
 花屋と杵槻のふたりは相談し、天才を炙り出すことにした。ドルチェの協力を元に、簡易的なパーティを開いて、変装した花屋がその天才を偽って現れる。といったものだった。
「コウヤさん! やりました」
 ドルチェ・ウノールェは、天才を発見した。

 ⑥酒を浴びるように飲んだ老人だった。それを介抱する花屋。ふたりきりになった老人と花屋。
 こうして、始まるふたりの話し合い。
 プログラマーにしてサイボーグの老人カルテ・ヌル。救助船『リーダーシップ』の目的は、もうひとつの地球を作ることにあった。それを手伝ってくれれば、宇宙船はくれてやる。

 ⑦杵槻鋼矢のほうにも接触があった。ドルチェの兄にして『リーダーシップ』の人工プログラムとなった宇宙芸術家・カルツォネ・ウノールェ。
『道徳啓蒙局』『永久紳士同盟』『宿命革命団』『仙億組合』。――これらの対地球組織の解体
 この影響があって、救助船『リーダーシップ』に天才が増え過ぎた。
 だから地球を完成させる計画が実現してしまいそうだと告げるカルツォネ。
 このままでは危うい。
 それを止めてほしい――と。

 ⑧それらの要求を呑む前払いとして宇宙船を作ってくれるとのことで、花屋瀟と杵槻鋼矢は事実上、救助船『リーダーシップ』の天才に指揮を出せる立場となる。

 ⑨いろいろとやるべきことはあるが、その前に人工衛星『悲衛』から空々空の救出を行わなければならない。
 そのためにも、『人間王国』にいる仲間を――手袋鵬喜との合流を測るために『リーダーシップ』をアフリカ大陸へ向けようとした。
 そのときである。
 カルトォネの声が響く。

「『人間王国に動きがありました
「え?」
「『人間王国』内の火山が噴火しました」

 天まで届く火柱が、高らかに上がっています。
「近づくことはまったくお勧めしません」



 新興国『人間王国』・手袋鵬喜。

 ①杵槻鋼矢から一切の説明を受けることなく、『人間王国』を訪れた手袋鵬喜は、見知らぬ地で見知らぬ人物に話しかけられる。その人物は、日本語で話し、『絶対平和リーグ』のことを知っていた。そして当人はこう名乗った。
 牡蠣垣閂だと――。

 ②牡蠣垣閂に案内される形で、乗鞍ぺがさと馬車馬ゆに子の住居にやってくる。『反逆罪』で『地球撲滅軍』に抹殺されたはずだった牡蠣垣閂は這う這うの体で、自力で『人間王国』にまで亡命してきていた。
 そんな中で、『人間王国』に動きがあることを告げる牡蠣垣閂。

 ③どういうわけか、閂は空々空しか知らないはずの次なる大いなる悲鳴の日付を知っていた
 この辺りの疑問を訊ねることを前提とした『人間王』との謁見を試みる手袋鵬喜。

 ④二点。
 手袋鵬喜が『人間』としてつけられた点数だった。
『人間王』は、空々空たちの状態を知っていた。
 天体との交渉があったと――そして、月から救難信号を受け取ったのだと。

 ⑤手袋鵬喜に対して『余の眷属』と言った人間王。
 人間王の正体は、まさか魔法少女――いいや、違う。
 その上だ。

 まさか、酒々井かんづめと同じ
 ――魔女

「いいや、余は火星だ」

 ⑥火星の擬人化だからこそ、宇宙での太陽系サミットの情報をキャッチできていた。そして、改めて宇宙からの『悲鳴』を受信して交信したほうがいいと言われ、手袋鵬喜はある任務を受ける。
 ちなみに、手袋鵬喜は火星に対して名前をつけることになって――メランダと名づけた。

 ⑦乗鞍ぺがさと馬車馬ゆに子のところに戻り、更に牡蠣垣閂を集めて話し合う。
 これまであった話を、すべて告げた。

 ⑧手袋鵬喜と乗鞍ぺがさ、馬車馬ゆに子の三人は、交信するために『人間王国』にある山『人間山』を登る。
 そして渡された石を、火口に放り込む。すると、火口には映し出された。
 月の景色が。

 そう――行方不明になっている人工衛星『悲衛』は、月面に突き刺さっていた。

 ⑨そのときだった。
(魔法の発動――火山活動! まさか、このために私を触媒に――ううん、導火線に! あの石は、火打ち石! メランダ王……、自分は一歩も山には近寄らずに、まるで私を生贄みたいに――)

 気づくのが遅すぎた。

 火口に石を放り込む前に、
 山に登る前に、
『人間王』と会う前に、
『人間王国』に這入る前に、
魔法少女になる前に――気づいておくべきだった。

 だが、遅過ぎた。

 気づくのが、遅過ぎた。
 知るのが遅すぎた

死ぬのが――遅過ぎたんだ

 その日、『人間王国』最大の火山『人間山』は過去最大級の噴火を見せた。
 その被害は王国全土に及び、その高らかな火柱は、遠い海の上からでも目視される。

 台地が血の色に染まっていく様子は、遠い月からでも観察されるほどの規模だったという。






「お。空々さんじゃないですか。私が恋しくなっちゃいましたか?」
「ご挨拶だね、地濃さん」
 ナース服を着た地濃鑿がいる医療室に、空々空はやってきた。

「誰かひとりでも、目を覚ました?」
「そんなことがあるはずないじゃないですか」

 言って地濃は、ステッキを振りかざしてベッドで眠る『患者』の胸の辺りをどついた。

『小さき悲鳴』によって絶命した天体。
 その蘇生を行っていた。
 しかし、『リビングデッド』ほどの代物ではないため、生き返りきらない――生き返っても、すぐ死んでしまう。
 順番を代わりながら、絶命した天体を蘇生する空々たち。

「ん」
「おや、どうしました、空々さん」
「いや、地球のほうから、誰かの悲鳴が聞こえた気がして――」
「私が教えてあげましょう。それは気のせいっていうんですよ」

 ナースルックの地濃鑿が、またひとつの星をぶん殴り蘇らせる。

 死ぬことさえ許されない。
 そう簡単に楽になれないのは、星も人も同じである。





 およそ一年ぶりの刊行となった伝説シリーズ。
 西尾辞展の頃には『十一月頃刊行』みたいなことを言われていましたけど、延期――になった結果、『悲球伝』『悲終伝』の連続刊行になりました。

 そんなわけで、前回。
 惑星の擬人化と交渉を行った結果、惑星が全員死亡するといった怒涛の展開を見せたわけですが――そのあと、空々くんたちが消息を絶ったので調査にいくために宇宙船を作るというお話。

 救助船『リーダーシップ』と、新興国『人間王国』のことが気になっていたので、取り上げてくれて嬉しい回でしたし、『悲恋』の状態やらその辺りも具体的に伺えてよかったです。

 本音を言えば、救助船『リーダーシップ』サイドがぐだぐだし過ぎているふうにも感じます。あらすじ内のことしかやっていなくて驚き。
 合流くらいまでやるとは思ったんですけどね。
 本当に『悲終伝』で終わるのでしょうか。ここまでの内容。

『究極魔法』も全然ですし、惑星たちは生き返ってもおかしくない状態ですし、『人間王』は何かやりましたし、『リーダーシップ』でも何かやってますし、どうなるというんでしょうか。地球との戦争。
 囁かれつつある『悲士伝』やら『悲王伝』やらがあってもおかしくない状態ですけど、全巻収納BOXのプレゼント企画が出ていますし、本当に終わっちゃうのでしょうね。
 よくよく考えれば、あれだけ伏線に溢れていた四国大戦も『悲録伝』はきっちり(無理やり?)畳みましたし。

 今まではパッケージ色と本編にはそれなりの関連性のあるものでしたが、『どうして今回はオレンジ色なの?』と疑問。
 デザイン担当の人曰く、どうやら本編に火星が登場するからだとか。

 そんなわけで。
 少年と地球の戦いを描く最長巨編『伝説シリーズ』第九弾『悲球伝』の感想でした。

 一月の『掟上今日子の色見本』に続いて、二月の『悲球伝』。
 次は三月の『悲終伝』ですね。

 一ヶ月飛んでの五月二十三日に『美少年シリーズ』第八弾『緑衣の美少年』の刊行が予定されているそうです。
 刊行予定なので、話半分に楽しみにしておきましょう。
 それでは。




 きみは呼ぶ。
 この結末を、〝伝説〟と。



     『悲終伝』
     2018年3月28日発売

category: 西尾維新

tag: 西尾維新  伝説シリーズ 
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