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天狗の軍手

アニメとか漫画とかラノベとか色々と感想書いていきますん

『掟上今日子の備忘録』感想 


    

『忘却探偵シリーズ』

 第一作目『掟上今日子の備忘録』
 第二作目『掟上今日子の推薦文』
 第三作目『掟上今日子の挑戦状』
 第四作目『掟上今日子の遺言状』

 十二月十七日発売!
 第五作目『掟上今日子の退職届』


 ドラマ『掟上今日子の備忘録』、全十話の感想です。
 原作とドラマのネタバレを多かれ少なかれ含みますので注意してください。






『第一話』
 原作小説『掟上今日子の備忘録』に収録されている『第一話』『初めまして、今日子さん』と『第二話』『紹介します、今日子さん』を一本にした第一話。
 SDカード紛失事件、もとい掟上今日子殺人事件。
 大まかな流れは原作通りですが、謎解きの手順などが、ミステリっぽく仕上げられていてよかった。原作のほうも『確かにそうだけど……』だったので、ドラマの熱湯や現場の環境に応じて作られた謎解きはよかった。

 そして、解決後に一億円誘拐事件に巻き込まれる。
 原作に登場する隠館厄介が信頼する友人、紺藤文房は登場せず、重信という人物が登場する。
 主要キャラをサンドグラスと厄介くんに絞るため、なかったことにされてしまった紺藤さん。

 一億円誘拐事件。
 ああ、なるほど! と思った、『忘却探偵シリーズ』の中でも個人的に好きなお話。
 これに大きな変更点はなかったのですが、西尾ファンなら誰もが突っ込まずにはいられなかった里井先生が描いていた漫画。
零崎軋識の人間ノック』。

 この二つの話を上手い具合に一つにまとめて、短編の連打ではなく、まとまった一つの話に仕上げられていて驚き。
 かなり面白く文句ない第一話でした。


『第二話』
 原作『掟上今日子の挑戦状』に収録されている『第一話』『掟上今日子のアリバイ証明』。シリーズ三作目の本書ですが、書かれた順番としては『備忘録』の次なので別に不自然なことではないみたい。

 スイマー溺死事件。
 原作では語り部が変わってしまっているが、上手く厄介くんを絡めてきた上に、遠浅警部もご登場。
 今日子さんが思った以上に鯨井さんにデレデレで、ちょっと嫌だった第二話。

 登場人物が会話する背景で、よくわからない動きをするエキストラ。
 これって『ぱにぽにだっしゅ!』時期とかのシャフト演出のオマージュかな? って。
 何気にシャフトっぽい演出を多く交えて作られている作品だったなと。


『第三話』
 原作小説『掟上今日子の推薦文』に収録されている『第一話』『鑑定する今日子さん』。シリーズ二作目のお話。
 ちょっとしただけの些細なお話なんですが、これをここまで広げて、だからって濃度を薄くしたお話ってわけではないこの第三話は面白かったです。

 ちなみに。
 原作で登場する人物は隠館厄介くんではなく、親切守という人物です。


『第四話』
 原作小説『掟上今日子の推薦文』に収録されている『第二話』『推定する今日子さん』。『第三話』『『推奨する今日子さん』。この二作が一作になったお話です。
 が。
 なにぶん普段よりテレビを見る癖がついていないこともあって、見逃してしまいまして。
 ぽっかりと第四話の内容が抜けています。『忘却探偵シリーズ』二作目の『掟上今日子の推薦文』ってかなり好きなお話なんですけどねー……。

 ちなみに『推薦文』には厄介くんが登場せず、ずっと親切守さんが活躍します。
 今日子さんから絶対的な信頼を得て、自身への肉体以外への備忘録をしないあの今日子さんが、メモを残されるほどの人物。


『第五話』
 原作小説『掟上今日子の備忘録』に収録されている『第三話』『お暇ですか、今日子さん』。
 須永フェスタとして行われるイベントに向かう厄介くんと今日子さん。

 ほとんど原作同様なんですが、原作のほうでは報道規制やら紺藤さんたちが頑張るんですが、かなり苦労して大変なドラマ。遠浅警部などが登場して、各々で推理を披露。
 西尾先生が特に考えず書いたと思われる須永作品のタイトルを上手く活用されていた。

 今日子さんのために必死な厄介くん。
 恰好いいな、と。

 何気に絆井さんの伏線がこの時点で。


『第六話』
 原作小説『掟上今日子の遺言状』を丸ごと一本に。
 原作では久しぶりに厄介くんが登場。

 個人的に『忘却探偵シリーズ』の中で最も面白かったと思うお話なんですが、正直言いますと、ドラマ版はそれ以上に面白い! 原作では逆瀬坂さんの遺言を強く強調されていますが、ドラマでは『どうして二人が死にかける羽目になったのか』を取り立てて描かれている。

 意識がないふりをしている逆瀬坂さんに対して、延々と語りかける厄介くん。
 あのシーンはかなり好きです。
 ドラマ版の中で最も好きなお話は間違いなく、この第六話です。

『僭越ながら』も、そのときの心境に応じて言い方が変わる。
 この回の『僭越ながら』が、少し寂しそうだったのが印象的。

 実は、放映タイミングが発売してすぐのタイミングだったので、まだ途中までしか読んでいなかったのと急いで読んだのを憶えています。


『第七話』
 原作小説『掟上今日子の備忘録』に収録されている『第四話』『失礼します、今日子さん』。『第五話』『さようなら、今日子さん』の二本を一本に。

 このお話をここで持ってきたことは驚きでした。
 てっきり最終回に持ってくると思っていましたし、最終回に相応しいお話と言えるお話です。

 とはいえ。
 このお話も、半分くらい見逃していて、ツイッターで放送中であることに気づきました。あぶねー。

 あくまで僕個人の捉え方なんですが、須永先生が自殺なのかどうかを証明する最後。
 あの説得力はドラマのほうが強かったなと。
 ドラマだからこそできる演出というのもあったんでしょうけど、読んでいるときは「えー? そんなので証明できるー?」って不粋なことを思っちゃいましたから。


『第八話』
 原作『掟上今日子の挑戦状』に収録されている『第二話』『掟上今日子の密室講義』。
 原作ではここで遠浅警部が登場。

 このお話は、今までとは違い今日子さん視点で描かれていて、違った視点から厄介くんを見れる面白い回になっています。
 原作のこのお話、というかトリックは割と好きなんですが、かなり素っ気なく描かれていたことが、少々がっかりだったというのが本音です。
 ここで物語が佳境に突き進むわけですね。
 まさか、このとき、今日子さんのエピソードを掘り起こしに来るとは想定していなかった。
 今日子さんの秘密は、原作でも欠片も明らかになっていないのに。


『第九話』
 原作『掟上今日子の挑戦状』に収録されている『第三話』『掟上今日子の暗号表』。これでドラマ『掟上今日子の備忘録』が放映中に販売されている『忘却探偵シリーズ』に掲載されているお話は最後です。

 苦労しながらも今日子さんに歩み寄ってデートの機会を作ることに成功する厄介くん。
 やったね、厄介くん。今日子さんとデートができるよ。

 個人的に、『忘却探偵シリーズ』の中で一番面白くないと思っているお話です。
 まあ、雰囲気だけで言えば『世界シリーズ』の『ぼくの世界』に近しく、枚数を稼ぐような長い思考が続くんですが、『ぼくの世界』と違うのは、面白いか面白くないか、なんですよね。黒猫さんの饒舌は一人雑談ですし。
 閑話休題。

 そういえば、結納坂が言っていた誕生日ごとに記憶を失う人物は架空上の存在なんですかね?
 調べても出てこなかったので。

 そんな話をラストエピソードに絡めながらも、見れるお話になっていてよかった。
 最後に黒髪で登場した今日子さんには驚かされました。


『最終回』
 ドラマオリジナルエピソード
 ドラマのために作られた設定などが回収され、結局は今日子さんの謎が深まった



 ドラマを見て、『忘却探偵シリーズ』に対する視点が変わりました。
 元よりドラマに向いている作品だと思ったので、相当のことをやらかさないと失敗はしないだろうと思っていました。
『すべてがFになる』みたいなこともあったので、あまり期待していなかったのが本音だったのですが、とても面白い作品になっていて嬉しかったです。

 素晴らしいスタッフさんに恵まれたんだなと思いつつ視聴していました。

 十二月に『美少年探偵団』の最新作と、『忘却探偵シリーズ』の最新作が出るので楽しみです。

 僭越ながら、『掟上今日子の備忘録』の感想でした。

         










category: 西尾維新

thread: テレビドラマ - janre: テレビ・ラジオ

tag: 西尾維新  忘却探偵シリーズ   
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コメント

お邪魔します。
ドラマ掟上今日子の備忘録、大変楽しく視聴できました。
自分も6話が特に好きですね。プリンの存在が非常に良い味を出していたと言いますか…
正直2、3話が終わったあたりでは、ドラマは微妙かなと思ってましたね。原作を改変しているものの、変になぞったりしてる部分に物語としての違和感を抱き(鯨井や肘折警部、親切さんのポジを無理に厄介に当てはめている感が拭いきれず)、その上原作の個人的に好きなシーンも悉くカットされたりと、不信感が結構あったりしました。
それが6話で一気に解消されました。本当に、あの6話は好きです。
それからは完全に原作がどうのこうのとか思うのを忘れ、純粋に楽しめましたね。最終話を見終えた段階では、原作とはまた異なるドラマ「掟上今日子」としての立ち位置が(自分の中で)築かれました。

今日子さんのキャラが「原作ではこんな人じゃなくない?」から「ドラマではこんな人なんだな」ってなったのは5話ですかね。5話もまあ良かったのですけど、遠浅警部の今日子さんの記憶の性質に触れる時のデリカシーの無さという点に関して悪い意味で非常に印象に残り、今一つ物語に浸りきれなかったというのが個人的な感想。同様に、3話の敷原館長断罪シーンに和久井翁がノリノリで加わったというのも…その2つに関しましては、どうしても好きになれなかったですね。
そしてドラマの素晴らしい点といえば、やはり厄介のナレーション。普段全くドラマを見ない自分ですけど、そういった役者さんに惹かれるファンの心境を分かった感じがしたくらい、岡田将生さんの演技が大変良かったですね。

以上、グダグダと失礼しました。

名無しの容疑者 #- URL [2015/12/22 19:39] edit

コメントありがとうございます!


 コメントありがとうございます。

『親切さんのポジを無理に厄介に当てはめている感』というのは、僕は言うほど感じられませんでした。
 転職続きの厄介くんなんだから、むしろ原作でもこうしてもよかったのでは? と思ってしまったくらいです。
(一応後日、見逃していた回を見る機会があったので視聴しました)。
 鯨井さんの回は、上手い具合に厄介くんの存在意義(しかも、疑われる形で)を加えてきたので、『ほえー、上手いこと扱ったなあ』と思いました。

 第六話は、『遺言状』の面白さを十分に踏襲した上で素晴らしい回になっていたと思っています!

 遠浅警部のデリカシーのなさは、まあねー。須永先生ファンとして先んじられまいと必死になっていたのでしょう(と、遠浅警部を一応擁護)。

 ただ値段が変化した理由を今日子さんに聞いておしまいのお話を動きのあるお話にした敷原館長に関するお話と、須永フェスタでの推理対決は、個人的にかなり気に入っています。

 厄介、もとい岡田将生さんの演技は素晴らしかったと、僕も常々思っています。
 彼の話し方はなんというか、落ち着く(?)話し方だなあと。

 ――改めて。
 コメントありがとうございました。
『そういう風に捉える方もいるのか』と、興味深い点や、共感できる点があって嬉しかったです!



スマートフォン破壊丸 #- URL [2015/12/23 22:04] edit

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