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『新約とある魔術の禁書目録(12)』感想
2015/03/11 Wed. 16:55 [edit]
![]() | 新約 とある魔術の禁書目録 (12) (電撃文庫) (2015/03/10) 鎌池和馬 商品詳細を見る |
■新約とある魔術の禁書目録(12)
十二月一日。
『魔神』が大挙して『この世界』へと押し寄せてきている一方その頃――上条当麻と、居候のインデックス、そして『魔神』だった妖精オティヌス、そして三毛猫のスフィンクスは学園都市第十五学区にある巨大複合商業ビル『ダイヤノイド』にやってきていた。
ダイヤノイド内で上条当麻が遭遇することになる新たな脅威、サンジェルマン――。
十八世紀を中心にヨーロッパ内で活動したとされる人物だが、不老不死などと呼ばれる出生記録も死亡記録もない貴族の名――。
上条当麻はサンジェルマンの遭遇。
そんな最悪な状況に巻き込まれることになったのは『アイテム』の面々と、浜面仕上。
そして学園都市第六位の超能力者《レベル5》、藍花悦。
彼らが、衝突する。
1.
サンジェルマン、中世ヨーロッパの社交界に忽然と現れサンジェルマン伯爵と名乗った人物。
金やダイヤを自在に生成でき、錬金術にも長けている。語学、教養、芸術に長けて古今東西あらゆる場所に現れ、決して衰えることがなく――目撃談から不老不死やタイムトラベラーと言われている。
水と麦と、霊薬しか口にしないとも言われている。
そんなサンジェルマンの正体はフリーパス。
社交界や行事に潜り込めるフリーパスが始まりだったとオティヌスは言う。
サンジェルマンは、名前だけの存在。
そしてサンジェルマンは次々と、同期していく。
同調していく。
サンジェルマンの持つ丸薬。
微生物を束ねて乾燥させたもの。
生命活動を半ば以上停止させる。
唾液など水分を得た瞬間、活動を再開する。
摂取した人間の口から全身に浸食していく。
水と麦で培養可能。
千年以上生きたとされるサンジェルマンの正体とは。
つまり。
文字通り……。
と書かれているんですけど、一体どの辺が文字通りなのかよくわからないんですが。
サンジェルマンの正体は『微生物』ってことでいいんでしょうか?
2.
サンジェルマンの目的。
『アンの盾』に『ダイヤノイドの閉鎖』『加納神華の復讐』など、色々あったがどれも合理性というものはなかった。
サンジェルマンの行動に、意味なんてない。
でも。
どうやら上条当麻の破壊が目的だったみたい。
『魔神』たちは、『魔神』たちの思惑に上条当麻が組み込まれている。ならばそれを破壊することが『魔神』打倒に繋がるんじゃないかというものだった。
3.
クイーンアンの盾。
アーサー王伝説、エクスカリバー。
このお話における『最強』は、アーサー――ではない。
最強の騎士はガラハッド。
エレインとランスロットの間に生まれた騎士。
聖なる剣と聖なる盾を持ち――聖杯を手にした。
のと同じようにエクスカリバーにも対になるような『盾』が存在したのではないだろうか。
しかし。
アーサーに双子の妹――アンなんて存在はいない。
伝説上、描写もない。ただ、名前が出てきただけである。
『アン』――研究者の間では『アン』とはAnのことではないかと囁かれている。Anとは、古い時代の英語でIfと同じ意味で使われていた。If――『イフ』は『もしも』という意味。
『もしも』の話を、大真面目に文字媒体として人名化してしまった。
それが『アン』の正体と言われている。
4.
アレイスター。
第三次世界大戦終了後から色々と涙目な展開が続いていた。
新約二巻では少女に馬鹿にされ、新約五巻では保管していた研究材料が野に放たれ、新約十巻では『魔神』にエイワスのことを失敗作だと言われ戦ったもののフルボッコにされる。
泣きっ面に蜂というか、個人的には『アレイスター、まさかのマーリンポジション!!』説まで浮上していましたが、今回、アレイスターは『魔神』たちに一矢報いた。
『魔神』――『僧正』。
『魔神』――『娘々《ニャンニャン》』。
『魔神』――『ネフテュス』。
『魔神』――『ゾンビ』。
数値が高すぎるため、『位相』から出てくると世界が粉々になりかねないところを分割することによって、世界に丁度応じたパラメーターにして進出。
だが、同時に。
彼らを完全に殺すことはできない。歩くだけで世界が滅んでしまうような領域にいる力を分割している。世界に丁度合うパラメーターでこの世界に出現している。『魔神』を完全に殺そうと思えば、永遠に等しい回数、戦って殺し続けなければならない。
しかし。
アレイスターは『何か』した。
パラメータに変動が起きるこの瞬間、新たなパラメータを『魔神』らに打ち込んで、埋め込んだ。そのためには、『魔神』の一人、『ゾンビ』の術式と交換しなければならない。
そのときだった。
『対魔術駆動鎧《アンチアートアタッチメント》』を振るった木原脳幹によって撃破された全身縫い目だらけの少女、ブゥードゥーの『ゾンビ』が、鉄骨で無理やり作った十字架に括りつけられて降ってきた。
5.
新約とある魔術の禁書目録十二巻!
面白かった!
第六位ですけれど、新約七巻に出てきた第六位と加納神華くんは別人です。
藍花悦。本当の第六位は誰なんでしょう。既存のキャラクターなのか、まだ登場していないキャラクターなのか。第六位は決まっている――と、確か三木さんだったか誰かが明言していたと記憶しています。ですが、『既に登場している』と言われていないので、新キャラってことも十分に考えられます。
途中までサンジェルマンみたいに名前だけで存在している実在のない存在が六位なんじゃないかと思っていましたが、恐らく内臓潰しの横須賀さん(SS2参照)と連絡を取っていた相手が第六位なんでしょう。第六位なんだと思います。
加納神華くん。
結構好きなキャラクターなので、今後も登場してくれると嬉しいんですが、どうなんでしょう。無能力者《レベル0》って浜面や上条さんみたいな場合じゃないと扱いにくいと思いますし……。登場してくれると嬉しいんですけどね。
フレンダ=セイヴェルン。
あいつ、あんな奴だったのか。浜面vs.加納のときに発せられたフレンダのボイスメッセージ。
ちょっと感動しちゃったよ。あれ。
改めて旧約十五巻で麦野がフレンダに対して行ったフレ/ンダってとんでもない描写だったんだなあ。
加納くんとの関わりを聞かされたあとに、あの描写をされると衝撃が強い。
上条当麻vs.浜面仕上。
この対戦カードは意外だった。SS1以来。浜面を止めるためにパイプ内に潜り込んで、しかもエレベーターの昇降路向かって命綱なしで飛び込む上条さん。恰好良すぎる!
上条さん、一通さん、浜面の三大ヒーローのパワーバランスみたいなものがある。ジャンケンみたいなもので、詳しくは憶えていませんけど、上条さん→一通さん→浜面→上条さんみたいな感じだったと思う。最近の上条さんを見ていると、上条さん→一通さん→浜面←上条さんみたいに見えていたので、このパワーバランスが改めて調整された感があります。
それにしても上条さん。
『魔神』に対してかなりトラウマ化してるんだなあ。
冒頭じゃ、あんな夢を見てるけど。
6.
遂に『魔神』編! かと思わされた新約十二巻。
禁書のあらすじは本当嘘吐き!
新約十三巻ではどのような展開になるのか。
イギリス清教も動き出しそうですし……、『魔神』とどのような戦いになっていくのか。
今後の展開が気になるところです。
あと滝壺に何か異変がありましたね。
木原唯一が滝壺に対して『ゴールドタグ』と評価していましたけど、この伏線が回収される日も近いのではないでしょうか。
そういえば。
来月にヘヴィーオブジェクト、再来月にはインテリビレッジの座敷童六巻が発売するみたいです。
去年の十二月から六ヶ月連続刊行って、あほかっ!w
こんなに刊行ペース早かったっけ? と。
二〇一三年と二〇一四年の刊行内容を見たら一年の間に六冊から七冊刊行しているんですよね。
私事では御座いますが、これだけの短期間でかなり『まじん』という言葉をかなり打った。
『向こう』では『まじん』と打つと『魔神』に変換され、逐一消して変換し直し。
こっちじゃ『まじん』と打つと『魔人』に変換され、逐一消して変換し直し。
category: 読書感想
tag: 鎌池和馬コメント
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