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天狗の軍手

アニメとか漫画とかラノベとか色々と感想書いていきますん

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『ブギーポップ・チェンジリング「溶闇のデカアダント・ブラック」』感想 



ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック (電撃文庫)ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック (電撃文庫)
(2014/11/08)
上遠野 浩平

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 ■溶闇のデカダント・ブラック


 きみは堕落したいかい?
 自分の意志なんて面倒なものを投げ捨てて、だらしない世俗に流されて安易な満足に耽りたいかな?
 先に待つのは愚鈍さだと感じつつも、ずぶずぶと暗い情熱に溶け込んでしまいたい?
 その湿った衝動こそ〝デカダント・ブラック――
そいつ〟が危険か、このぼく、ブギーポップにも今ひとつ掴みきれなくて――

 二人のストーカーがお互いの監視対象を交換し、より陰に潜むと選択したことが奇妙な運命を呼ぶ。
 世界の命運を決する死神に取って代わろうという怪異な欲望が、関わった少女たちの心を汚染していく。
 事態を解決しようとする風紀委員長の新刻敬も、否応なくそのどす黒い退廃に引きずり込まれていく。
 挙句の果てに彼女が選択するのは容赦なき断罪か。
 それとも共倒れの崩壊か――


〝それ〟は、死神に取って代わろうとする怪異な存在――

 ブギーポップにも掴めぬ闇が、少女たちを汚染する――







〝人間が他人と交流するとき、そこに退廃が生じるのを避けることはできない。これは絶対的法則である。故に真の発展を遂げるためには、如何に退廃をコントロールできるかにかかっている〟
 ――――霧間誠一〈白い破滅、黒い退廃〉


「〝デカダント・ブラック〟とは〝心の暗闇〟そのものだ。故に、それに逆らえる者はいない」
「誰にでも闇があるというのか?」
「多かれ少なかれ、誰にでもある。そして肝心なのはその〝濃淡〟の差だ。〝薄い者〟は〝濃い者〟に染まってしまって、主体性を失う」
「それはこの世の中で、偉そうな奴がやたらとのさばっていることに関係があるのか?」
「そうだ。闇の濃いものはほかの薄いものを従えて、自分の意のままにさせることができる……もっとも世の権力者は逆に周辺の者たちの闇に染まってしまって自分でもなんでそんなことをしているのかよくわからないでいることが多い」
「デカダント・ブラックとは相互作用なのか?」
「濃淡が移動して、均一になろうとする作用から、影響はそれぞれに及ぶ」
「つまり薄いものは濃くなっていくが、、濃いものは徐々に薄くなってくるのか」
「人に影響を受けて、角が取れて丸くなるという奴だ。だがそれは単にそいつの心の闇がほかの者に流れていっただけで、闇の絶対量そのものは減っていない。ただ社会がその分、暗くなっただけだ」
「つまり人生に於ける成功というのは、その達成とは、つまるところ自分の心の中にある暗闇を如何にほかの奴らに移して自分だけ白くなろうとすることなのか」
「それは結果だ。それに白くなったあとは、更に別の闇の濃い者に染められていって、いずれはまた闇に染まってしまうことになるが」
「デカダント・ブラックから逃れることはできないのか」
「それは人間であることをやめるのと同じことだ。心がある限り、誰も逃れることはできない」
「しかし、心があるかどうかわからない相手はどうだ?」
「そんな者はいない」
「いるかも知れない。少なくともその可能性は十分にある。そう……それがブギーポップだ」




 ブギーポップ・チェンジリング
 溶闇のデカダント・ブラック
 BOOGIEPOP CHANGELING "STALKING IN DECADENT BLACK"



〝デカダント・ブラックは寂しがりやであるため、一つに集まろうとする傾向がある。
〝デカダント・ブラックは自分のほうが相手より上だと思ったら調子に乗るが、逆襲されると途端に媚び諂う〟
〝デカダント・ブラックは了見が狭く、基本的には他人の過ちを許さない。しかし自分も過ちを犯している場合は別である〟
〝デカダント・ブラックは決断力に欠けるため、勢いだけであれこれ決めつけるが、忘れるのも早いため後悔はしない〟
〝デカダント・ブラックは逃げるのが嫌いだというが別に逃げないわけではなく、むしろ立ち向かうほうがもっと嫌いであるが、それには眼を瞑っている〟
〝デカダント・ブラックはあまりにも優柔不断なため、逆に他者のことを自分の意志がないと言ってなじる〟
〝デカダント・ブラックはとにかく明日から始めようと思っている
 ――――ブルドックによる概略。




■デカダント・ブラックについて。
 岸森と甘利による冒頭の対話。冒頭の対話で彼らは〝デカダント・ブラック〟に関してほとんど告げています。
 要約するに、人と人が関わった際にお互いがお互いに与える影響
 真面目な人と、素行の悪い人が仲良くなった場合。真面目な奴は素行の悪い奴に〝引っ張られる〟――。同じように素行の悪い奴は真面目な奴に〝引っ張られる〟――
 百パーセント同じ趣味趣向を持つ者はいないわけですから、どう足掻いても影響を受けずにはいられません
これ〟を自在に操ることができていたのが岸森由羽樹。


■岸森由羽樹について。
 今回、ブギーポップが対峙した〝世界の敵――
 でも、彼の〝デカダント・ブラックを操る能力自体は世界の敵ではなく、〝デカダント・ブラック〟を操れなくなって自滅した際に暗闇を撒き散らす可能性があった。
 ブギーポップが出現後、いまいち〝世界の敵〟を掴めず手を拱いていた。〝世界の敵〟は〝岸森由羽樹〟のではなく、〝岸森由羽樹が自滅する瞬間〟だったため、ブギーポップは掴めずに手を拱いていた。
 今作では表記されていなかったけれども、恐らく彼は〝MPLS〟に分類される人物。
 今まで〝デカダント・ブラック〟で人間を操っていたため、彼は人間に対しての恐怖を知らなかった。だからこそ彼の能力は成り立っていた。でも、彼が新刻敬に恐怖した瞬間に瓦解した。彼の心は幼いままだったのだろう。


■甘利勇人について。
 ブギーポップになろうと企んでいる少年。
 女子高生を中心に蔓延している〝死神〟の噂。この噂を男子生徒は知らない。その噂に辿り着いた挙句、宮下藤花がブギーポップであることを掴んだとんでもない人物
 未来を見ることができる能力を持ったMPLS。
 これまで未来を見ることができていたのは、冷静かつ慎重に物事を判断し予知した未来に対して対応してきた。
 でも。
 彼が抱いていた〝ブギーポップに取って代わる〟という願望。
 ブギーポップを前にした瞬間に彼の能力が〝予知〟した〝未来〟と、〝こうなって欲しい〟という〝願望〟が混合し、認識を誤った。〝願望〟と〝未来〟を混合させてしまったことで、〝ずれ〟てしまい彼は二度と未来を見ることはできなくなった。
 人間は先のことを考えて〝ああなって欲しいな〟と望みを抱く。
 超能力や予知能力を持った者が、能力を使ってお金儲けをしようとすると能力が使えなくなる、という話がある。案外そこに合っているのかもしれない。能力を使って未来予知し、お金儲けをする。
 でも〝予知〟に〝願望――思い込み〟が入ることによって、〝ずれ〟てしまって未来が見えなくなる。
 そんな感じだと思う。


■塩多樹梨亜について。
 熟練のストーカー少女。
 ある意味、ブギーポップに似ていた存在。〝世界の危機〟になり得る岸森由羽樹を〝自動的に〟監視するために運命づけられた存在。
 人間は誰もが〝確固たる自分〟を抱いていると思っているが、そんなことはなく泡沫のように流されまくっている。雰囲気や勢いや状況に流されている。
 彼女の〝心の歪み〟によって出現した〝歪曲王〟は、岸森由羽樹の場合と、宮下藤花の場合があった。
 樹梨亜の抱いていた岸森由羽樹への〝心残り〟が〝歪曲王〟を出現させ、ちびブギーは彼女の宮下藤花に対する〝心残り〟が〝歪曲王〟を出現させた。
 樹梨亜って、名前がとても可愛らしいな。


■歪曲王について。
 人の〝歪み〟に反応して〝自動的に〟その人の精神に出現する。このとき、〝歪曲王〟はその人にとっての親しい人物として出現する。〝歪み〟で現れる人物はその人にとっての〝心残り〟になっていることである。
 歪曲王はMPLSとは違い、極めてブギーポップに近い存在
 歪曲王は一九九九年発売の〝ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王〟に登場したので、〝ブギーポップ〟では十五年ぶりに登場
 登場する際に響き渡った〝ジャーッジャッジャ、ジャッジャジャン……〟は〝レッド・ツェッペリン〟の〝カスタード・パイ〟という曲です。格好いい曲です。


■ちびブギーポップについて。
 ちびブギーの正体は〝塩多樹梨亜の歪曲王〟だった。
 彼女の見た変装した宮下藤花。なので、所々口調がおかしかったりする。



■MPLSについて。
〝人類の進化した姿〟と言われていて、何かしらの〝特殊能力〟を持った人間、及びその能力〝そのもの〟を指す。


■世界の敵について。
 この世界の持つ可能性を閉ざしてしまう危険を秘めた存在。
 MPLSが〝世界の敵〟になっていることが多い。
 敵となる条件は、その対象の〝意思〟と〝能力〟の方向性で決定されている。


■統和機構について。
 この世界を裏で操っていると言われる存在。
 その実体は組織と言うより〝システム〟と言ったほうが正確。合成人間を使って〝社会の敵〟となるMPLSを抹殺している。


■合成人間について。
 統和機構が製造している特殊能力を持った存在。MPLSや〝虚空牙〟を研究し製造された。
 合成人間には零から作られた場合と、人間に投薬させて強制的に進化させた場合の二種類がある。
 今作で登場した舵浦遊麻も〝これ〟に分類される。









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tag: 上遠野浩平  ブギーポップ 
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