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天狗の軍手

アニメとか漫画とかラノベとか色々と感想書いていきますん

『新約とある魔術の禁書目録(11)』感想 



新約 とある魔術の禁書目録 (11) (電撃文庫)新約 とある魔術の禁書目録 (11) (電撃文庫)
(2014/10/10)
鎌池和馬

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 ■新約とある魔術の禁書目録(11)

「上条当麻との思い出は、存在しなかった……?」

 食蜂操祈が初めて上条当麻と遭遇したのは、数多の魔道書を司る白いシスターが空から降ってくるよりも、ずっと前のことだった。
 初めは、新手のナンパかと思った。
 あるときは、水着を見られた。
 あるときは、パンツを脱がされそうになった。
 あるときは、間接キスを経験させられた。

 そして、最後に――命を救われた。

 そんな彼女の思い出、記憶が偽りかもしれない!?

 これは食蜂操祈の『過去』を証明する物語!



     1.

 思い出すのはある日の交差点。
 ほんの些細な出会いだった。
 ただ――交差点でぶつかって荷物が散らばったくらいだった。
 そのとき、誤って『ぶつかった相手』の携帯電話が『』の荷物に紛れてしまっていた。
『私』は新手のナンパかと思ったが、この件は携帯電話を警備員(アンチスキル)へと届けることで収まった。
 それだけで、この問題は収まった。
 その程度の、きっかけだった。

     2.

 ある日、人と会いたくなくなった。
 中学一年生だった『私』は所謂五月病に苛まれ、夜、二十一学区にやってきていた。
 学園都市にしてはほかの学区と違い、自然の残る山岳地帯である。
 地殻熱発電所の近くにある湖。その湖の縁に大の字になって『私』は寝転がっていた。そこに『少年』がやってきて、パンツを覗かれた。
 超能力(レベル5)としての能力、心理掌握(メンタルアウト)で彼の記憶から下着に関することを消そうと試みた。しかし、『少年』には上手く作用しなかった。

 そして『私』は『少年』のことを思い出す。

……交差点の食パン激突男」
「食パンは咥えてねえよ。なるほどな。その制服、名門の常盤台だろ。自意識過剰な痛いお嬢様と遭遇しちゃったってのは俺も理解したぞ」

     3.

 夏休みのことだった。
 地下街で水害が起きたときのテストが行われた。排水設備や、緊急シャッターが水圧に耐えられるかをテストする。それは意図的に洪水状態にさせて行われるテストで、学園都市第七学区で行われた。そして地下街を流れる水は流れているため、一時的に『流れるプール』と化している。
 十代の学生たちは嬉々としてプールに飛び込んでイベントを満喫していた。
 一方の『私』は、中学一年生になってもなお、泳げない
 見栄を張って水着でやってきたのはいいが、地下街へと踏み込めずにいた。

 そんなところに、現れた。
「交差点食パン激突山頂のナンパ男」
きらきら小娘

 きっと、このとき全力で『きらきら小娘』なる呼び方を否定していなければ、どこぞの野蛮な人みたいに『きらきら』というあだ名で呼ばれ続けることになったかもしれない。

『私』は、『彼』の腕にしがみついて地下街を通ることにした。
「当たってる! なんかさっきから腕にお前のが当たってるんだって!」
「本当にとことんうるさいわね! こっちはそれどころじゃないのよ!」
「例えどんなに慎ましくても、女性の胸は女性の胸なんだ! ひょっとして、とんでもないことに付き合わされてるんじゃないか、俺……?」
「ふんっ、学園都市の超能力者(レベル5)、『心理掌握(メンタルアウト)』のお供を務めているんだから、あなたの華のない夏休み一番のエピソードになっているに決まっているでしょ」
「う、嘘だ……。聞きしに勝る精神系最強の超能力者(レベル5)はナイスバディでばりばりのお嬢様だっていう噂だったのに!」
「お嬢様でしょうがよ! これでもクラスの中では、随分大人っぽいね、の位置を常にキープしているんだから!」
「俺はね、確かに先ほど、どんなにつつましくても女性の胸は女性の胸だ、といったことを発言させて頂いたのだがね」
「な、なによ」
「いいか小娘。お嬢様とは学生寮の管理人を務め、みんなの相談を聞いてくれるくらいの包容力あってこそのお嬢様だ。その点、貴様にはどうしても足りないものがある。ここまで言えば何だか分かるね小娘」

 分かるわけがなかった。
 そんな『私』の視線を見て、『少年』は察したのがこんなことを言った。

「こんな陳腐な胸はお嬢様サポートの対象外だ。顔を洗って出直してこい」

     4.

 ある日の公園。
 例の『少年』は炎天下を逃れ、木陰で大学ノートを広げて座っていた。
 話を聞く限り、彼の『先輩』から催眠術に関して色々と話を聞いたり、聞いてもらったりしていたみたいだ。

 これはどうやら『あの年増』に相談したみたいだった。

「一回、一回だけ試してみたい! ちょっと試すだけだから!」
「別にいいけど、じゃあ成功したら代わりなさいよ。私もあなたに同じことするから」
 こう釘を刺しておけば、仕返しを恐れて迂闊な命令をしないだろう。
『私』はそう思って、釘を刺した。

 その『少年』は、振子を『私』の前にかざした。
「じゃあ行くぞ。ええっと、まずはこの振子をきちんと凝視してください、っと……
 これで本当に心の中をいじくられたら、それはそれで怖い。
 手探りで手術されているみたいな感じで。

「見せかけてからのどぉーん!」

 目の前で両手を叩いた。
 猫騙しを決めてきやがった。
「かかった? リラックスしてくださーい」

 こんなので人を操ることができれば苦労しない。
 一応、かかったふりをして肩の力をだらりと抜いた。
『少年』は『私』の前で手を振ったりして反応を確かめている。

「凄い! やっぱり『先輩』のノートは本物だったんだ! 俺みたいな素人でも成功するなんて!」
『あの年増』の株が上がっていることに憤りを覚えつつも、美少女を操ることに成功した少年が如何なる命令を繰り出すのかを見てみようと、堪えて命令を待つ。
 とはいえ、既に釘を刺している状態なわけだから、大した命令はしてこないだろう。

「あなたは今すぐ立ち上がって、両手で自分のスカートをめくりたくなる

……っっっ!!!???」
 心臓が口から飛び出るかと思った。
『少年』は、『私』を操れたと勝手に安心し、欲望を曝け出してきやがった。

『あの年増』は一体、この『少年』にどんなことを吹き込んだのか。
『雲川芹亜のさいみん☆ノート』に視線を向けてみると、でたらめが書かれてあった。

 恐らく『少年』から相談を受けた『年増』はその背景に『私』がいることを察してでたらめを吹き込みやがった
 一方、『少年』は繰り出した命令が執行されないことに不安を憶え、失敗したと思ったようで催眠術の解除法を調べ始めた。そんなの……実行に移す前からすべて目を通しておくべきだろ。
『本物』だったらどうするつもりだったんだ。

 ノートをめくる手が止まった。
 目的のページに辿り着いたのだろう。
 そして『少年』は、ノートに書かれたことを読んだ。
 催眠を解除する方法は――

――例えばパンツを脱がすとか」

「はああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

『私』は立ち上がって真正面からハンドバックの角を『少年』の顔面へと叩き込んだ。

     5.

 公園で『私』は鳩に襲われた。
「うわあ、うわあ、うわあー!」
『少年』は鞄を振り回して『私』に群がる鳩を追っ払った。

……お前、もう、単純な運動音痴とかそういう次元じゃないな。何だろう、この親近感。お前、ひょっとしたら俺と同じで不幸体質なんじゃあ……
「ちっ、違うわよ! 何事においてもパーフェクトな女王様が、そんなネガティブなアビリティをステータス画面に貼りつけているわけがないでしょう!」

『少年』は、一つの笛を差し出した。
 危なっかしいから持っておけとのことだった。
 サッカーの試合とかで使うような笛を防犯用にカスタムしたものみたいである。
 何気なしに、その笛を口に咥えた――段階でふと脳裏を過ったのは、間接キスの可能性だ。
 とはいえ、渡してきた段階では袋に入っていたわけだし、新品のまま持て余していたのだろう。
 ていのいいごみ箱扱いだ。

「普通に悲鳴を出すよりも喉を傷めないで済むぞ。一度だけ試してみたけどかなりうるさい音が出たし」

 公園にうるさい音が鳴り響いた。

     6.

「我らからすべてを奪った超能力者(レベル5)に、死を」

 そんな言葉を言われたときがあった。
 熱帯夜、学園都市の路地を『少年』と『私』は駆け抜ける。

 彼らは『デッドロック』なる集団でフルフェイスのヘルメットに真っ赤なライダースーツ、全身の至るところに車輪を備えつけ背中に超小型ジェットエンジンが背負っている。『簒奪の槍(クイーンダイバー)』なる武装をした連中、彼らは能力開発が頭打ちになったことで超能力(レベル5)に怨念を向けている連中だった。

 そんな彼らに『少年』と『私』は立ち向かった。
 
     7.

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…………………

「私の記憶に、何をしたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」

 食蜂操祈は叫んだ。
『少年』――上条当麻との思い出の地を彼女は歩き回っていた。
 そして、最初の出会いである第二十一学区の地殻熱発電所近くの湖にやってきて、『記憶の齟齬』に気づく。

 思考し、試行し、彼女は一つの『説』に行き着く。
「上条当麻との思い出は、存在しなかった……?」

     8.

 ゴールデンレトリバーと話すリクルートスーツの上から白衣を着た女性
「食蜂操祈は『気づいた』ようですよ。でもって『蜂』の動きをトリガーとみなして、『蟻』のほうも行動を開始したようです」

 木原脳幹と木原唯一の二人は言葉を交わしていた。






     1.

『新約七巻』でもそういやこんな経験をしたなあ、と思いました。
 完全にあらすじに騙されました。

 今回は過去のお話だから過去編だろう。
 SSみたいなものか。と思っていたら、あらまびっくりー! 思いっきり現在のお話だった。

 そうだよ。禁書のあらすじで正しいことが書かれたことなんて『ちょっぴり』しかないじゃないか。

     2.

 終章のほうでは、何やら今後の動きが予想されることが書かれてある。
『対魔術式駆動鎧』――『アンチアートアタッチメント』。

 本物の『グレムリン』は棚の上に上げられた状態で『科学』vs.『魔術』か。

     3.

 魔術サイドと科学サイドのパワーバランスは明らかに帳尻が合っていないと思っていましたけれども、科学サイドも見る見るうちに強くなってきている!!

『能力者』よりも、それ以外が。
 特にゴールデンレトリバー先生が頭おかしい強さ。

『恋査』は『超能力(レベル5)』が反旗を翻した際の対策として赤字覚悟で作られたサイボーグ。
 一方のゴールデンレトリバー、木原脳幹先生は、 レディリー=タングルロード、フロイライン=クロイトゥーネ、コードネーム『ドラゴン』などを相手にするために作られた

 いやー、十二巻も楽しみでたまりません。
 新約四巻のときに脳幹先生の説明が入ったときは、ネタくらいにしか思っていなかったのに、とんでもねえもんになったなあ。脳幹先生。

 はいむら先生のHPに『ファイブオーバーOS』と『ファイブオーバー メンタルアウト』の全体図があがっています。
『ファイブオーバーMO』のデザインが恰好いい!
 http://r-s.sakura.ne.jp/w/i_m.htm

 お次は二月とか。
 その辺りかな?





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